遠くの被写体を大きく映すことができる「望遠ズームレンズ」。
小さな野鳥や遠くの建物などを”ぐっと寄せて”映像に残すことができる。便利なレンズですよね!
今回はそんな「望遠ズームレンズ」について解説していきます。

私の持ってる「M.ZUIKO40-150㎜f2.8pro」はマイクロフォーサーズ用の望遠ズームレンズなんだよ!

あのレンズはホントいいレンズだニャ♬
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望遠ズームレンズとは?
望遠ズームレンズの焦点距離は?
一眼カメラのレンズには「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」の2種類があります。
単焦点レンズには焦点距離によって…
●広角レンズ:35㎜以下
●標準レンズ:35㎜~100㎜
●望遠レンズ:100㎜以上
と区分されています。
ズームレンズでも焦点距離によって区分されています。
●広角ズームレンズ:50㎜未満のズーム域
●標準ズームレンズ:50㎜を含むズーム域
●望遠ズームレンズ:50㎜より上のズーム域
ズームレンズは何㎜~何㎜とある程度の焦点域をカバーしていますので50㎜(35㎜換算)を中心に区分されています。
私の持っている、マイクロフォーサーズ用の「M.ZUIKO40-150㎜f2.8pro」は「35㎜換算で80㎜-300㎜」で50㎜より上のズーム域なので【望遠ズームレンズ】となります。
また、マイクロフォーサーズ用レンズ「M.ZUIKO12-40㎜f2.8pro」は「35㎜換算で24㎜-80㎜」になります。50㎜を含みまし”若干広角より”なので【広角よりの標準ズームレンズ】と言います。
望遠ズームレンズの効果とは?
遠くの被写体を大きく映す


望遠ズームレンズの基本的な効果ですね。
風景撮影で「遠くにある建物」や「小さな野鳥」など、どう考えても”近くに寄れない”状況で生きてきます。
望遠ズームレンズで被写体を”ぐっと大きく”映し出すことができます。
背景ボケを大きくできる


望遠になればなるほど背景はボケていきます。
ボケの要素とすれば…
1、F値(絞り)を開けていく
2、より望遠側で撮る
3、被写体により近づく
4、被写体と背景の距離を置く
*ボケ撮影についての記事はこちら↓
「圧縮効果」で背景を近づける
圧縮効果とは「近景の被写体と遠景の背景がある時、遠景であるはずの背景がぐっと近景の被写体に近づき、近景と遠景の遠近感(奥行き)がなくなること」です。
広角レンズが近景と遠景の遠近感(奥行き)が際立つのと”逆の効果”があるということです。
*圧縮効果を生む条件は…
●奥行きのある景色で「近景の被写体」と「遠景の背景」に距離があること。
●奥行きのある景色で「カメラ位置」と「近景の被写体」に距離があること。
言葉だけでは難しいので3枚の画像で説明します。
近景の被写体(ネコ)と背景の景色(緑の筒)の対比を見ていきましょう!
注:ネコの大きさがほぼ同じになるようにカメラ位置を変えています。

①広角24㎜で撮影
ネコに比べ緑の筒は小さいです。
やはり広角で撮ると遠近感があります!

②標準80㎜で撮影
ネコに比べ緑の筒はほぼ同じです。
標準で撮るとこれくらいでした!

③望遠300㎜で撮影
ネコに比べ緑の筒は大きいです。
望遠で撮ると遠近感がなくなりました!
3枚の画像を見ると一目瞭然ですね。
どれも「近景のネコ」と「遠景の緑の筒」の距離は変わってません。
カメラの位置とレンズの焦点距離を変えただけです。望遠にすればするほど「圧縮効果」で遠近感がなくなりました。逆に広角だとパースが付いて遠近感が出ますね。
*ちなみに望遠になればなるほどカメラ位置は被写体から遠くなっています。(被写体のネコの大きさを変えないためです)
面白い画づくりができる


望遠ズームレンズでは遠くの被写体を大きく映し出すことができます。その分「画角」が極端に狭くなります。
画角=フレームということで、つまり「映せる範囲」が狭いんです。
被写体の一部分を切り取ったような構図は普段、目にすることがないので時として「不思議な面白い画づくり」ができるんです!
①は花火大会の画像です
→電信柱と鉄塔のシルエットと赤々と光る花火の対比が面白いですよね。
②は煉瓦造りの水路閣です
→きれいに積まれた煉瓦と水路の造形、歴史を感じる老朽感がいいですね。
いずれも広角で撮るのとは違う「デザインチック」で面白いと思います。
望遠ズームレンズで動画撮影
望遠ズームレンズの効果を解説してきました。
それでは”動画撮影において”その効果を実践しましょう!
●奈良公園の鹿を動画撮影
動物は下手に近づくと逃げてしまいます。
遠めから三脚に据え望遠ズームレンズで動画撮影しました。
遠くの被写体をその場で大きく映像に残せました。
●紅葉を動画撮影
キラキラした太陽に透過された紅葉たち。
望遠ズームレンズでボケを生かした動画撮影に成功しました。
ボケ効果のファンタジーな映像が撮れました。
●大阪城公園の桜を動画撮影
見通しのいい桜並木の大通りです。
カメラ位置と被写体の人々、背景の桜の間に距離をとり、望遠ズームレンズで”圧縮効果”を狙いました。
背景の桜が近いですよね!しかもキラキラと美しいと思います。
望遠ズームレンズの弱点とは?
これまで望遠ズームレンズの”強み”と”効果”を解説してきましたが、もちろん”弱み”もあります。
【望遠ズームレンズの4つの弱み】
●手振れが目立つ
望遠ズームレンズは極端に画角が狭くなります。手元が少しでもブレると映像はよりブレブレになります。できれば三脚をすえて動画撮影しましょう。
●ピントが合いにくい
基本的に広角ズームレンズは被写界深度が深く、比較的ピントが合いやすいです。一方、望遠ズームレンズは被写界深度が浅いのでピントが合いにくいです。
●広角ズームレンズに比べ価格が高め。
●広角ズームレンズに比べ大きくて重い。
*広角ズームレンズについてに記事はこちら↓
望遠ズームレンズまとめ
それでは最後に、望遠ズームレンズについてまとめておきましょう!

動画撮影において望遠ズームレンズは絶対不可欠なんだよね!

広角ズームレンズも絶対不可欠なんだニャ!
●焦点距離50㎜より上のズーム域をカバーしている
●遠くの被写体を大きく映し出す
●野鳥の動画撮影には便利
●被写体の前後に大きなボケを作る
●圧縮効果で背景を大きく映すことができる
●被写体の一部分を切り取りデザインチックになる
●画角が狭くなり、手振れしやすい
●被写界深度が浅くピントが合いづらい
●広角ズームレンズに比べ高価
●広角ズームレンズに比べ大きく重い
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