ミラーレス一眼で動画撮影をする際は「カメラワーク」が大事になってきます。
「この被写体は固定で撮るのか、パーンするのかティルトするのか…」のちに”映像作品”として仕上げることも考えて動画素材を撮っていかなくてはなりません。
カメラワークには「効果」があります。
映像作家/撮影者は”意図”をもって動画撮影し、視聴者に喜んでもらえるような映像作品を作っていきましょう!
今回は「カメラワーク」について解説していきます。

スチル(写真)では必要ないけどムービー(動画)ではカメラワークが本当に重要なんだよ!

カメラワークって「パーン」と「ティルト」だけじゃニャいの??
*カメラワークの実践に関する記事はこちら↓
カメラワークとは?
動画撮影においてカメラワークは大事です。
「どうすれば被写体を魅力的に撮れるのか、どう撮れば視聴者に喜んでもらえるのか、どう撮れば飽きの来ない画力のある映像作品に仕上げることができるのか…」
動画撮影の際のテクニックとオペレーションのことを「カメラワーク」と言います。
カメラワークの基本”15種類”の紹介とその効果を解説していきます
カメラワークの種類
Fix(フィックス)固定
①カメラを三脚に固定し、いっさい動かすことなく撮ること
→「広大な風景」や「近景に人々、背景に建築物」あるいは「自撮り」に向いています。写真のように構図を見せたい時に使います。
難易度:★
Fix(フィックス)手持ち
②カメラを手持ちで固定し、わずかに動く手振れを生かして撮ること
→わずかに手振れすることで視聴者目線(主観)で見せる効果があります。「人物」や「動物撮影」に向いていて、臨場感が表現できます。
難易度:★★
Pan(パーン)
③カメラを三脚に据えて、左右(水平方向)に振って撮ること
→広大な風景や景勝地など広角レンズでも足りない時など「より視野角を広げたい時」に使います。たくさんの周辺情報が映し出せます。
難易度:★★
Tilt (ティルト)
④カメラを三脚に据えて、上下(垂直方向)に振って撮ること
→「背の高い建築物」や「樹木」など被写体の高さを表現したい時に使います。広角レンズで”パース”を利かすとよりダイナミックな映像になります。
難易度:★★
Dolly(ドリー)IN
⑤カメラを被写体に向かって、徐々に近づけていく撮り方
→被写体に対して視聴者目線(主観)で近づいていく印象になるため、奥行きや臨場感が表現できます。自ら移動して近づいていく映像になります。
難易度:★★★
Dolly(ドリー)OUT
⑥カメラを被写体から徐々に遠ざかっていく撮り方
→被写体に対して視聴者目線(主観)で遠ざかっていく印象になるため、奥行きや臨場感をもって自ら移動して遠ざかっているいく映像になります。
難易度:★★★
Follow(フォロー)
⑦動く被写体をカメラを動かして、画角内に収め続ける撮り方
→「人物や動物」あるいは「車両」など、基本的に”動体”に対して使います。常に被写体を追従することで、周辺情報もわかり映像にリアリティが出てきます。
難易度:★★★
Crane(クレーン)
⑧被写体を画角内に収めながら、カメラを上下に動かす撮り方
→カメラを垂直(上下)に動かしながらカメラの角度を変え、常に被写体をとらえることで被写体の”立体感”が生まれ、アングルも変わることでオシャレで印象的なシーンとなります。
難易度:★★★★
Track(トラック)
⑨被写体を画角内に収めながら、カメラを左右に動かす撮り方
→カメラを水平(左右)に動かしながらカメラの角度を変え、常に被写体をとらえることで被写体の”立体感”が生まれる。また近景が大きく動き、遠景が小さく動くことで”遠近感”が得られます。
難易度:★★★★
回り込み/旋回
⑩動かない被写体に常にカメラを向け、被写体を中心に「弧を描くように」カメラを移動させること
→「銅像や建築物」あるいは「物撮り」を撮るときに使います。Fixでは味気ない時、回り込み移動することで被写体が”立体的”になり、また背景のアングルも変わるので”臨場感”が増します。
難易度:★★★★★
Zoom(ズーム)IN
⑪レンズの焦点距離を調整し、徐々に画角を狭めていく撮り方
→被写体のディティールを見せたい時に使います。広角から望遠にするため「被写体の周辺状況」から「被写体」へと目線の誘導を促す効果があります。
難易度:★★
Zoom(ズーム)OUT
⑫レンズの焦点距離を調整し、徐々に画角を広げていく撮り方
→被写体の周辺状況を見せたい時に使います。望遠から広角にするため「被写体一点」から「その周辺の景色」へと目線を誘導する効果があります。
難易度:★★
ピント送り
⑬C-AFでカメラを動かしピント位置をAからBに移す撮り方
→カメラの設定をC-AF(コンティニュアスAF)にし、被写体Aから被写体Bにカメラを向けることでピント位置を移動させる。「見せたい被写体が多い時」に視聴者の目線を誘導する効果があります。
難易度:★★★
Focus(フォーカス)IN
⑭ボケてる状態の被写体に徐々にピントを合わせる撮り方
→「イルミネーション」「夜のネオン街」など、ボカすとキラキラと美しい映像になる被写体に向いています。綺麗な玉ボケからピントが合うと物語の始まりを予感させる効果があります。
難易度★★
Focus(フォーカス)OUT
⑮ピントの合っている被写体を徐々にボカしていく撮り方
→「イルミネーション」「夜のネオン街」など、ボカすとキラキラと美しい映像になる被写体に向いています。徐々にボカして行くことで物語の終わりを予感させる効果があります。
難易度★★
カメラワークまとめ
以上、動画撮影における「カメラワークの基本」を15種類ご紹介してきました。
それぞれに効果があり、使いどころも様々だと思います。15種類に区分しましたが、合わせ技で動画撮影することもあります。撮影者によって”無限”にあるのかもしれません。
これらのカメラワークを駆使し一つ一つのシーンを”意図をもって”撮影することで「視聴者に感動を与えられる映像作品」を作ることができるのだと思います。

難易度の高い「クレーン」や「トラック」「回り込み」なんかはジンバルがないと相当むずかしいですね^^

太郎さんは「フィックス」と「パンチル」しか出来ないよニャ…
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